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2015年 年頭所感/理事長

 

一般社団法人 日本木工機械工業会

理事長  井 本 希 孝

 

輝かしい2015年の初春を迎え謹んでお慶び申し上げます。
平素は、当会の事業に格別のご理解とご協力を賜り厚くお礼申し上げます。

昨年は、4月に消費税増税があり、金融緩和によるデフレ脱却と景気回復を期待しましたが、思ったほど回復せず、さらなる消費税増税を一年半延期することになりました。しかし、機械受注は5月に先月比19.6%落ち込みの後、4か月連続で増加し、最近では横ばい傾向となりました。一方、海外では、東アジア近隣諸国との関係悪化が、経済面で悪影響を及ぼしておりますが、米国経済は堅調で、欧州の政治的緊張は若干落ち着きを取戻しつつあります。

我々木材加工機械メーカーにとって需要に大きく影響を占める住宅産業では、今しばらくは消費税引き上げによる新設住宅着工件数の減少傾向が懸念されます。12月の衆院選後の景気対策として住宅リフォーム等にエコポイント制が再度提案されたことは、景気刺激策として今後の雇用や所得の改善が大いに期待でき、個人消費の下支えとなると思われます。

木材産業界では2009年12月に策定された森林・林業再生プランにおいて2020年までに木材自給率を50%以上にする目標が掲げられ、2011年に改正された森林林業基本計画に受け継がれました。震災復興をはじめ、公共建築物等木材利用法、木材耐火基準の告示化、CLTの建築基準整備、住宅の耐震化、東京オリンピック・パラリンピックなどにより木材利用が積極的に促進されるものと期待しております。そして、二酸化炭素(CO2)の吸収源として地球環境保全の役割を担う森林木材への期待はますます高まるものと考えております。

当会は、木材加工機械メーカーの団体として58社・団体の会員を擁しており、需要を多面的に捉え、技術開発に一層の拍車を掛けると共に中長期的な展望に立って海外を含める新規市場を開拓することが重要であります。また、更なる会員拡充を図ると共に、全国団体としての役割を果たしてまいる所存であります。

本年は、当会の主要事業であります『日本木工機械展/ウッド エコテック 2015』を11月11日から14日まで、ポートメッセなごやにて開催いたします。そこでは、再生可能な資源である木材の需要を新しい国民産業として、林業・木材加工産業および環境産業を柱とする提案をしてまいりたいと考えます。

また、まもなく4年弱の月日が経ちます東日本大震災の被災者と地域に、国民として、更なる敏速な復興を願うばかりであります。

最後に、本年も倍旧のご指導とご鞭撻を賜りますようお願い申し上げますと共に関係各位のますますのご繁栄とご健勝を祈念いたしまして、年頭のご挨拶といたします。

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